2007-01-01から1年間の記事一覧

久しぶりにシリコンバレーを考える!! (2)

前に紹介した『シリコンバレー:なぜ変わり続けるのか(下)』は、少々本格的なシリコンバレー関連書であるため、読み通すにはやや忍耐を必要とする。 それに比べ、今回紹介する本は読みやすいし、その内容からも面白くわくわくしながら読める本である。それ…

久しぶりにシリコンバレーを考える!!

日本にいてシリコンバレーのことをVividに描き、考えることは、難しいものである。そこで関連本やDVDなどに頼らざるを得なくなる。大部古くはなるが、2001年に出版された、Chong-Moon Lee, William F. Miller, Marguerite Gong Hancock, and Henry S. Rowen …

麻生太郎氏『とてつもない日本』を読む(3)

麻生太郎氏については月刊誌GOETHE(ゲーテ)7月号(幻冬舎)で「外務大臣という生活 麻生太郎」という特集が組まれていました。関心おありの方はご覧あれ!!http://www.fujisan.co.jp/Product/1264731 GOETHE (ゲーテ) 2007年 07月号 [雑誌]出版社/メーカー: …

麻生太郎氏『とてつもない日本』を読む(2)

麻生氏はアジアの中での日本は「ソートリーダー(Thought Leader)」であり、「アジアの実践的先駆者」であるという認識で、「日本の底力」を冷静な目で見ようとしている。 さらに高齢化は麻生氏にかかると労働力パワーとなり、「格差感」も「なんとなく気が晴れない」…

麻生太郎氏『とてつもない日本』を読む(1)

シリコンバレーの話題とは直接関係はないかもしれないが、麻生太郎氏の『とてつもない日本』を取りあげてみよう。とてつもない日本 (新潮新書)作者: 麻生太郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/06/10メディア: 新書購入: 23人 クリック: 1,402回この商品…

原丈人氏の『21世紀の国富論』を読む(3)

『21世紀の国富論』はなかなか読みごたえのある本であったが、多彩な活動を続けている方の見解だけに興味深いものがある。会長を務めているデフタ・パートナーズ・グループでの幅広い活動に加えて、国連開発本部(UNDP)の国連資本開発基金(UNCDF)フェローと…

原丈人氏の『21世紀の国富論』を読む(2)

長年シリコンバレーでベンチャー・キャピタリストとして活躍してきた原さんがポスト・コンピュータ産業のヴィジョンとこれからの日本産業に対する励ましと期待を語ったものであり、非常に示唆に富む本である。原さんによると次にくるコミュニケーションのアー…

原丈人氏の『21世紀の国富論』を読む(1)

21世紀の国富論作者: 原丈人出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2007/06/21メディア: 単行本購入: 25人 クリック: 199回この商品を含むブログ (120件) を見る21世紀の国富論 [ 原丈人 ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > 人文・地歴・哲学・社会 > 社会科学 > 社…

「シリコンバレーの百年」(DVD)を見る!!

ひょんなことから「シリコンバレーの百年」というDVDがあることを知り、見てみた。[rakuten:guruguru2:10046427:detail]シリコンバレーの100年を回顧したドキュメンタリーものであるが、シリコンバレーの歴史でよく知られている人々の映像やインタビューが次々…

「昔、男ありけり」(NHKハイビジョン放送)について

白洲信哉『小林秀雄 美と出会う旅』を楽しんだり、小林秀雄の『近代絵画』やそれから派生して、小林秀雄全集などを調べていたら、NHKハイビジョンで今週の月曜日(2月12日)から5回シリーズで「昔、男ありけり」(シリーズ 男と女)の放送が始まったのを思い出…

小林秀雄全集(第5次)のことなど

クリス・アンダーソンの『ロングテール』の読書から脱線して、ここ数日間は小林秀雄氏にかかわっている。これは梅田望夫さんがブログに書いていた氏の『近代絵画』のことが気になって、1958(S.33)年発行の『近代絵画』を図書館から借りだしたことに始まる…

白洲信哉『小林秀雄 美と出会う旅』を楽しむ!!

小林秀雄 美と出会う旅 (とんぼの本)作者: 白洲信哉出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2002/10/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 9回この商品を含むブログ (6件) を見る 小林秀雄美と出会う旅 (とんぼの本) [ 白洲信哉 ]ジャンル: 本・雑誌・コミック …

『ロングテール』の第8章を精読してみた!!(1)

ロングテール―「売れない商品」を宝の山に変える新戦略作者: クリスアンダーソン,Chris Anderson,篠森ゆりこ出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2006/09メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 64回この商品を含むブログ (82件) を見る前にも取りあげた昨年翻訳…

佐々木俊尚さんのブログについて

佐々木俊尚さんのブログを昨日紹介しましたが、それは2006年3月30日終了したブログでした。ただし、アーカイブを読むのであれば、それなりに興味深いブログではあります。 佐々木俊尚さんのブログで現在も続いているものには、http://blog.japan.cnet.com/sa…

『グーグル Google 既存のビジネスを破壊する』(佐々木俊尚)を改めて読み直してみた

昨年、ほぼ同じ頃に、 梅田望夫『ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる』筑摩書房(筑摩新書582) 2006.2.10. 第1刷発行 佐々木俊尚『グーグル Google 既存のビジネスを破壊する』文藝春秋(文春新書510)2006.4.20. 第1刷発行 の2冊の新書を通読した…

「『ウェブ進化論 』を改めて読み直してみた」の続き物を終了します!!

自分の理解を深めるためということで、ノートをとりながら、梅田望夫さんの『ウェブ進化論』を改めて読み直してきました。当初は、結構骨のおれるノートをとる作業の励みになるということで、気になる箇所の引用文を中心にまとめたものを、始めたばかりのブ…

*[『ロングテール』]『ウェブ進化論 』を改めて読み直してみた 第3章 ロングテールとWeb2.0 (その3)

写真は前日のBarnes&Noble 書店との関連で、ニューヨーク で長年頑張っている日本の リアル書店の代表といえる 紀伊国屋書店(ニューヨーク店)。 ロックフェラー・センター の近くにある。 グーグルのロングテールについては、 グーグルは2005年2月のアナリ…

『『ウェブ進化論 』を改めて読み直してみた 第3章 ロングテールとWeb2.0(その2)

右の写真はニューヨーク 5番街にあるリアル書店の 代表格のBarnes&Nobel書店 (2007年)最近移転したらしい。 さて、梅田さんは「ロングテール」現象について、入門的説明をした後、クリス・アンダーソン(Chris Anderson)さんのワイヤードの記事に言及し、 …

『『ウェブ進化論 』を改めて読み直してみた 第3章 ロングテールとWeb2.0

ここからはまず、今注目を集めている「ロングテール」である。 この「ロングテール」現象に関する議論は、Chris Anderson (Wired編集長)氏 の2004年10月のWiredに掲載された記事から始まったとされている。http://www.wired.com/wired/archive/12.10/tail.html…

1169635802**[『ウェブ進化論 』]『ウェブ進化論 』を改めて読み直してみた 第2章(つづき その3)

少し時間が空いてしまいましたが、『ウェブ進化論 』のノートを続けましょう。第2章の5節では「グーグルの組織マネジメント」と題して、グーグルの組織の特徴を「情報共有」と「エリート」の採用に求めている。社員全員が情報を共有することで、組織にスピードとパ…

懐かしい名前に出会いました

『Googleの誕生』を読んでいるので、この関連で検索していたら、懐かしい名前に出会った。日本でNECのPC−9800シリーズがPCの標準的機種として日本市場を凌駕していた頃、『松』という日本語ワープルソフトがあった。その『松』の開発に関わった中村正三郎氏…

Googleで1日10億回の検索

昨夜('07年1月21日)はNHKスペシャル「“グーグル革命の”衝撃」という49分番組を放送していましたね。グーグルで1日10億回の検索が行われているということは、ひとり1日平均で5回検索するとしても、1日で2億人の人が世界中からグーグルの検索を利用している計…

1169323366**[『ウェブ進化論 』]『ウェブ進化論 』を改めて読み直してみた

現在『ウェブ進化論 』のノートをとりながら、並行してグーグル関連本を少し古くなったものですが読んでいます。ザ・サーチ グーグルが世界を変えた作者: ジョン・バッテル,中谷和男出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2005/11/17メディア: 単行本 クリック: …

1169268673**[『ウェブ進化論 』]『ウェブ進化論 』を改めて読み直してみた 第2章(つづき・その2)

- この続き物は、前にも触れましたが、ノートをとりながら学習しているために、どうしても気になる箇所の引用が多くなってしまい、お見苦しい点があると思いますが、学習中のためということで、お許し頂きたいと思います。 - 情報発電所のシステムは、30万台…

1169172494**[『ウェブ進化論 』]『ウェブ進化論 』を改めて読み直してみた 第2章(つづき)

梅田さんは、インターネットの「あちら側」と「こちら側」という興味深い表現を用いて、グーグル登場の意味をより印象的に伝えようとしている。(ボールド体はキーワードとして私が付けたものです。) 一方、ネットの「あちら側」とは、インターネット空間に浮かぶ…

1169136860**[『ウェブ進化論 』]『ウェブ進化論 』を改めて読み直してみた 第2章

Chicago 出張のためだいぶ時間が空いてしまったため、帰国後以前と気分が変わってしまい、このシリーズを続けるかどうか迷っていました。しかし途中で止めるのも何か中途半端な気がしたので、しつこく続けることにしました。第2章から何章かは、いよいよ本…

1167859452**[『ウェブ進化論 』]しばらく「『ウェブ進化論 』を改めて読み直してみた」をお休みします!

本日からChicagoへの出張に出かけますので、「『ウェブ進化論 』を改めて読み直してみた」の続きを書くのをしばらく休みます。残念ですが、向こうからアクセスする時間はちょっとなさそうですので、失礼します。

1167772904**[『ウェブ進化論 』]『ウェブ進化論 』を改めて読み直してみた 第1章

「第1章 「革命」であることの真の意味」におけるキーワードは 「オープンソース」「力の芽」 「過激な少数意見」 三大潮流 三大法則 「何ものにも似ていない」 などであろうか。本章の重要なキーワードであるオープンソースについて、 オープンソースの本質とは、「何…

1167689464**[『ウェブ進化論 』]『ウェブ進化論 』を改めて読み直してみた 序章(つづき)

また 米国が圧倒的に進んでいるのは、インターネットが持つ「不特定多数無限大に向けての開放性」を大前提に、その「善」の部分や「清」の部分を自動抽出するにはどうすればいいのかという視点で、理論研究や技術開発や新事業創造が実に活発に行われているところな…

1167637349**[『ウェブ進化論 』]『ウェブ進化論 』を改めて読み直してみた 序章

「序章 ウェブ社会―本当の大変化はこれから始まる」におけるキーワードは、「ムーアの法則」、 「チープ革命」、 「増殖する地球上の厖大な情報をすべて整理しつくす」、 「知の世界の秩序」の再編、 「不特定多数無限大に向けての開放性」、 「情報そのもの関する革命的…