1169268673**[『ウェブ進化論 』]『ウェブ進化論 』を改めて読み直してみた 第2章(つづき・その2)

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この続き物は、前にも触れましたが、ノートをとりながら学習しているために、どうしても気になる箇所の引用が多くなってしまい、お見苦しい点があると思いますが、学習中のためということで、お許し頂きたいと思います。

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情報発電所のシステムは、30万台と言われている自作のコンピュータによって構成されている。「グーグルの本質は新時代のコンピュータ・メーカー」と題する節では、この様子を次のように描写している。

そこで彼らの考えたのは、ネットの「あちら側」に自分たちが作る情報発電所は「コンピュータ・システムそのものを設計する」という学問分野におけるここ10年の成果をすべてぶち込んで、全部ゼロから自分たちで作ろう、ということだった。(p.66.) 
(スケーラブル・アーキテクチャー)

誰かに発注すればいいものをゼロから自分で作る意味は何か。突き詰めていくとそれは、圧倒的なコスト優位の実現である。チープ革命の恩恵をすべて会社全体で受け止めようとした結果と言ってもいいのである。(p.67.)

そしてソフトウェア部分については、

グーグルは情報発電所を作る上で、無数のオープンソースプログラマーの貢献によって出来上がったリナックスをはじめ、多くのオープンソース・プロジェクトの成果を無償で利用して、その上に自社のシステム・ソフトウェアを構築した。ここが決定的に重要なところである。いかにグーグルの技術者が凄くても、オープンソースという大潮流が存在しなければ、情報発電所をゼロベースで作ることはできなかったのである。(p.69.)

そして全体的に見ると、

第1章で「インターネット」と「チープ革命」と「オープンソース」の3つを「次の10年への三大潮流」であると述べたことを思い出してほしい。グーグルの情報発電所はこの三大潮流のすべてを体現した存在なのだ。(p.69.)

と締めくくる。さらにグーグルが他の企業と比べて違う点を突き詰めていくと、

グーグルの「優秀な人間が、泥仕事を厭わず、自分で手を動かす」という企業文化は、情報発電所構築においてグーグルが競争優位を維持し得る源泉の一つである。(p.71-72.)

と指摘し、マイクロソフトもヤフーもグーグルを追撃するのは難しいと予測する。

グーグルの事業の中でも特に注目すべき「アドセンス」について、アドセンスの事業の定義を

無数のウェブサイトの内容を自動識別し、それぞれの内容にマッチした広告を自動的掲載する登録制無料サービス(p.74.)

とした上で、グーグルの売上高と利益の成長スピードの速さの秘密について、

売上げを生む仕組みが「アドセンス」などの広告収入で、利益を生む仕組みが低コストの情報発電所インフラなのである。その両輪によって、大きな売上高と利益を共に上げ、しかも急成長をしているから時価総額が高いのだ。(p.73.)

と説明する。そしてこの「アドセンス」こそが「新しい富の分配メカニズム」であり、経済的格差是正の役割を果たすと期待されている。

この「アドセンス」の意味を理解するためには実際体験してみることが大切と思いたち、今回「アドセンス」の体験を始めました。したがって、文末に広告が掲載されうるさく思われる方もあるかもしれませんが、実験的試みとしてご理解下さい。